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【ソムメモ】品種探求シリーズ#10『リースリング その5』楽しみ方&厳選ワイン【ソムリエ解説】

【ソムメモ】品種探求シリーズ#10『リースリング その5』楽しみ方&厳選ワイン【ソムリエ解説】

最終更新日: 2025年1月17日

ようこそ、「品種探求シリーズ」へ!
このシリーズでは、ワインの魅力をもっと楽しみたい方のために、各ブドウ品種の特徴や楽しみ方を、ソムリエが丁寧にわかりやすく解説しています。初心者の方にも親しみやすい内容で、ワインの世界をより深く理解できるようお手伝いしています。

これまでのリースリング特集では、品種の特徴や歴史、世界の産地、栽培・醸造のポイントについてご紹介してきました。高い酸味とフルーティーな香りが魅力のリースリングは、辛口から極甘口まで多様な表情を見せ、世界中で愛されるワインです。

今回は、リースリングを より美味しく楽しむための方法 に焦点を当てます。適切なサーブ温度やグラスの選び方、料理とのペアリング、さらにおすすめの銘柄まで、実践的な情報を詳しく解説していきます。

リースリングの奥深さをさらに知り、次回のワイン選びの参考にしていただければ幸いです。

内容概要

§1. リースリングを美味しく楽しむための基本

・適切なサーブ温度(辛口・甘口・貴腐ワインごとの温度差)
・グラス選び(おすすめは小ぶりのチューリップ型)
・デキャンタージュの有無(辛口・甘口での使い分け)

§2. リースリングと料理のペアリング

・基本の考え方(酸味と甘味のバランスの活かし方)
・相性の良い料理例(シーフード、アジアンフード、和食など)
・避けたい料理例(酸味の強い料理、濃厚ソースの料理など)

§3. リースリングを選ぶポイント

・エチケット(ラベル)の見方(辛口〜極甘口の表記)
・ヴィンテージの影響(熟成による変化と見極め方)
・価格帯別の楽しみ方(デイリーワインと特別なワインの違い)

§4.産地別おすすめリースリング5選

・トリンバック リースリング(フランス アルザス)
・マスセル ダイス リースリング(フランス アルザス)
・ゲオルグ ブロイヤー ラウエンタール リースリング(ドイツ ラインガウ)
・ショウ アンド スミス リースリング アデレード ヒルズ(オーストラリア 南オーストラリア州)
・フェルトン ロード バノックバーン リースリング(ニュージーランド セントラル オタゴ)

§5. まとめ

§1. リースリングを美味しく楽しむための基本

適切なサーブ温度(辛口・甘口・貴腐ワインごとの温度差)

ワインは温度によって味わいが大きく変化します。リースリングの場合、スタイルによって最適な温度が異なります。

辛口リースリング:
冷やしすぎず、8〜10℃程度が理想的です。冷えすぎると酸味が際立ちすぎてしまうため、冷蔵庫から出して少し置いてから飲むのがポイントです。

甘口リースリング:
やや冷たく、6〜8℃程度が適温です。甘さと酸味のバランスが引き立ち、フルーティーな香りも感じやすくなります。

貴腐ワイン(極甘口リースリング):
5〜7℃程度の低温が理想的です。極甘口のとろみを感じつつ、フレッシュな酸味を楽しむことができます。

ポイント:
ワインがぬるくなると甘味やアルコール感が強調され、バランスが崩れやすくなります。反対に冷やしすぎると香りが閉じてしまうので注意が必要です。


グラス選び(おすすめは小ぶりのチューリップ型)

ワイングラスの形状は、ワインの香りや味わいの表現に直接関わります。リースリング専用のグラスは、香りを閉じ込め、酸味と甘味のバランスを引き出すように設計されています。

おすすめのグラス:小ぶりのチューリップ型

ボウルの形:
小ぶりでふくらみがあり、香りをグラス内に留める設計。

口のすぼまり:
ワインの香りを集中させ、繊細なアロマを引き出す。

高さ:
比較的背が高く、ワインが口の中央に流れ込みやすいデザイン。

小ぶりのチューリップ型グラスが適している理由

香りを閉じ込める:
リースリング特有のフローラルや柑橘系の香りを逃さない。

酸味のバランス:
酸味をダイレクトに感じさせすぎず、口当たりを柔らかくする。

ミネラル感の強調:
ミネラル豊富なリースリングに透明感を与える。

専用グラスがない場合の代用

一般的な白ワイングラス:
細長く口のすぼまった形状のものが最適。

避けるべきグラス:
大きすぎるボルドー型グラスは、リースリングの繊細な香りが拡散しすぎてしまうためおすすめできません。

おすすめブランド:

リーデル(RIEDEL)リースリンググラス

リーデルは、ワイン専用グラスのパイオニアとして知られるオーストリアの名門ブランドです。その「リースリンググラス」は、リースリングの持つ高い酸味と繊細なフルーティーさを引き出すために特別にデザインされています。

特徴:
・やや細長いチューリップ型で、香りをしっかりと閉じ込めながら繊細に広げる構造。
・グラスの口径が狭めで、酸味を心地よく感じやすく、ワインのバランスを引き立てる。
・辛口から甘口まで、リースリングの多彩な表情に対応可能。

こんな方におすすめ:
✔️ リースリングの特徴をしっかりと感じたい方
✔️ 自宅でのワイン体験をより上質にしたい方


ザルト(Zalto)ユニバーサルグラス

ザルトは、熟練した職人技とエレガントなデザインで知られるオーストリアのブランドです。「ユニバーサルグラス」はその名の通り、多様なワインに対応する万能グラスですが、リースリングにも特に優れた相性を持っています。

特徴:
・極薄で軽やかなガラスが、ワイン本来の味わいをストレートに表現。
・ボウル部分が広く、香りをしっかりと広げつつ、酸味と果実味のバランスを美しく表現。
・ミネラル感や余韻を繊細に感じ取れるデザイン。

こんな方におすすめ:
✔️ ワインの繊細なニュアンスまで感じたい方
✔️ エレガントで洗練されたデザインを求める方


どちらのグラスを選ぶべき?

リースリング専用で味わいを最大限引き出したい
リーデルリースリンググラス

リースリング以外のワインにも使いたい、エレガントなデザインを重視したい
ザルトユニバーサルグラス

ワインの香りや味わいはグラスひとつで驚くほど変わります。ぜひ、特別なリースリング体験のために、グラス選びにもこだわってみてください。


デキャンタージュの有無(辛口・甘口での使い分け)

デキャンタージュとは、ワインをボトルから別の容器(デキャンタ)に移し替えることで、空気に触れさせて香りや味わいを開かせる手法です。赤ワインで一般的ですが、リースリングでは基本的に行わないのが一般的です。

なぜリースリングはデキャンタージュ不要なのか?

フレッシュさ重視:
リースリングの最大の特徴であるフレッシュな酸味とアロマが損なわれやすいため。

香りの繊細さ:
長時間空気に触れさせると、香りが薄れてしまうリスクがあるため。

例外的にデキャンタージュを行う場合

以下の状況では、デキャンタージュが有効です。

熟成リースリング(10年以上のもの):
長期熟成したリースリングには、時折「還元香」(ゴムや火打石のような香り)が発生することがあります。デキャンタすることで、これらの香りが和らぎ、ワインが開きやすくなります。

極甘口リースリング(貴腐ワインやアイスワイン):
甘味が凝縮している場合、デキャンタにより香りが華やかになり、甘さの中に酸味のニュアンスが引き立ちます。

デキャンタージュの注意点:

デキャンタージュを行う場合は、短時間(15〜30分程度)を目安にし、過度に空気に触れさせないことが大切です。

§2. リースリングと料理のペアリング

リースリングは、そのフレッシュな酸味華やかな香りが特徴のため、多様な料理と相性の良いワインとして知られています。しかし、すべての料理に合うわけではなく、酸味や甘味のバランスを意識したペアリングが求められます。ここでは、リースリングと料理の組み合わせ方の基本を解説します。


基本の考え方(酸味と甘味のバランスの活かし方)

リースリングの酸味の高さは、料理の塩味や脂肪分と絶妙に調和し、口の中をさっぱりとリセットする効果があります。その一方で、甘口のリースリングは、料理の辛味や酸味を和らげ、バランスの取れた味わいを生み出します。

例えば、辛口のリースリングはフレッシュでキリっとした酸味があるため、シーフードや揚げ物の油分を中和し、料理の持つ自然な旨味を引き立てます。甘口のリースリングでは、スパイスを効かせたアジアンフードの辛さを優しく包み込む効果があります。

貴腐ワインのような極甘口リースリングは、濃厚で甘味の強いデザートだけでなく、塩味の強いチーズとも意外に好相性です。


相性の良い料理例

リースリングの特徴にマッチする料理をいくつか紹介します。

シーフード料理

リースリングのフレッシュな酸味は、魚介類の塩味や旨味と非常に良く合います。特に辛口リースリングは、シンプルな味付けのシーフードと抜群の相性を誇ります。ホタテのカルパッチョエビのグリル(レモンバターソース)ムール貝の白ワイン蒸しなどとは料理の塩味とリースリングの酸味が、互いに味わいを高め合います。

アジアンフード

甘口リースリングは、エキゾチックなスパイスや辛味を伴う料理ともよく合います。特に、香草やチリソースの辛さを和らげ、料理の複雑さを引き立てます。

タイ料理(トムヤムクン、パッタイ)ベトナム生春巻き(スイートチリソース添え)インドネシアのサテ(ピーナッツソース)などとは、甘口リースリングのやさしい甘味が、辛さやスパイスの刺激を和らげ、料理のバランスを整えてくれます。

和食

リースリングの繊細な酸味と華やかな香りは、和食とも非常に相性が良いです。特に、素材の味を活かす料理とよく合います。

辛口リースリングは、天ぷらの揚げ油をさっぱりと流し、白身魚の持つ繊細な旨味を引き立てます。甘口リースリングは、すき焼きの甘辛いタレとの相性が良く、甘味の調和を生み出します。


避けたい料理例

一方で、リースリングの繊細な酸味や香りが損なわれてしまう料理もあります。

酸味の強い料理

レモンを大量に使用したマリネセビーチェ酢豚ビネガー系のドレッシングはリースリングの酸味と料理の酸味がぶつかり、味わいが過剰にシャープになってしまいます。

濃厚で脂っこい料理

クリームパスタ(カルボナーラなど)デミグラスソースのハンバーググラタンやバターたっぷりの料理などは、リースリングの繊細さを圧倒し、味わいがぼやけてしまう場合があります。

極端に辛い料理

四川風麻婆豆腐スパイスカレーなどはリースリングの酸味と辛さが衝突し、辛さが強調されすぎてしまう可能性があります。


リースリングの持つ酸味と甘味を活かすことで、料理の風味が一層引き立ちます。特性を理解しながら料理を選ぶことで、より豊かな食体験を楽しめます。次のディナータイムには、ぜひリースリングとお好みの料理のペアリングを試してみてください。

§3. リースリングを選ぶポイント

リースリングは、辛口から極甘口まで幅広いスタイルが存在し、ヴィンテージや価格帯によっても味わいや楽しみ方が大きく異なります。ここでは、リースリングを選ぶ際に押さえておきたいポイントを解説します。


エチケット(ラベル)の見方:辛口〜極甘口の表記

リースリングは、甘さの幅が非常に広いため、エチケット(ラベル)でスタイルを確認することが重要です。特にドイツワインでは、甘辛の表記が細かく分類されています。

ドイツの甘辛表示(辛口から甘口へ順に)

Trocken(トロッケン) → 辛口
Halbtrocken(ハルプトロッケン) → やや辛口
Feinherb(ファインヘルプ) → やや甘口(ハルプトロッケンよりやや甘め)
Lieblich(リープリッヒ) → 甘口
Süss(ズース) → 極甘口

特に甘口リースリングでよく見かける格付け

ドイツのプレディカーツヴァイン(格付けワイン)では、糖度レベルごとに以下のように分類されています。

Kabinett(カビネット) → 軽めでやや辛口〜甘口(控えめな甘味)
Spätlese(シュペートレーゼ) → やや甘口(完熟ブドウから造られる)
Auslese(アウスレーゼ) → 甘口(完熟の選別ブドウを使用)
Beerenauslese(ベーレンアウスレーゼ) → 極甘口(貴腐ブドウ使用)
Trockenbeerenauslese(トロッケンベーレンアウスレーゼ) → 非常に甘口(干しブドウのように凝縮)
Eiswein(アイスヴァイン) → 極甘口(凍ったブドウを収穫して造る)

フランス(アルザス地方)の表記:

Sec(セック) → 辛口
Demi-Sec(ドゥミセック) → やや甘口
Moelleux(モワルー) → 甘口
Doux(ドゥー) → 極甘口

オーストラリア・ニュージーランドの表記:

Dry(ドライ) → 辛口
Off-Dry(オフドライ) → やや甘口
Sweet(スイート) → 甘口


ヴィンテージの影響(熟成による変化と見極め方)

リースリングは、熟成ポテンシャルが高い品種のひとつです。ヴィンテージ(収穫年)の違いによって、酸味の強さや果実味、複雑さが大きく変化します。

若いヴィンテージ(1〜5年)

特徴:
フレッシュで酸味が際立つ。柑橘系や青リンゴ、白い花の香り。

おすすめの楽しみ方:
シーフードや和食と合わせて爽やかさを楽しむ。

中期熟成(5〜10年)

特徴:
フルーティーさに加え、蜂蜜やナッツのニュアンスが現れ始める。酸味と甘味のバランスが取れる。

おすすめの楽しみ方:
白身肉や鴨肉など、少しコクのある料理と合わせる。

長期熟成(10年以上)

特徴:
ペトロール香(火打石やガソリンのような香り)が現れ、複雑なミネラル感とともに滑らかな味わいに変化。甘口の場合はさらに蜂蜜やドライフルーツのニュアンスが強調される。

おすすめの楽しみ方:
高級チーズやデザート、特別なディナーシーンに最適。

ポイント:
ヴィンテージが古くなるほど、酸味が落ち着き、複雑で深みのある味わいへと変化していきます。


価格帯別の楽しみ方(デイリーワインと特別なワインの違い)

リースリングは、比較的手頃な価格帯から高級品まで幅広く存在します。用途に合わせて選ぶことが、リースリングを楽しむポイントです。

1,500〜3,000円程度(デイリーワイン)

特徴:
フレッシュで飲みやすく、シンプルな味わい。主に辛口ややや辛口。

用途:
日常の食事と合わせたり、気軽なホームパーティーに。

おすすめ:
ニューワールドのリースリング(オーストラリア、ニュージーランドなど)


3,000〜7,000円程度(特別な日用ワイン)

特徴:
より果実味が豊かで、酸味のバランスが良く、熟成ポテンシャルも感じられる。

用途:
週末のディナーや、ちょっとしたお祝いの席に。

おすすめ:
フランス・アルザスやドイツのカビネット〜シュペートレーゼクラス


10,000円以上(高級ワイン・熟成可能)

特徴:
非常に複雑で奥深い香りと味わい。貴腐ワインや長期熟成可能なリースリングが中心。

用途:
記念日や特別なディナー、贈り物として。

おすすめ:
ドイツ(エゴン・ミュラーのトロッケンベーレンアウスレーゼ)
フランス・アルザス(トリンバック クロ・サンテューヌ)
オーストリア(フランツ・ヒルツベルガーの甘口リースリング)


これらのポイントを押さえつつ、ぜひ自分の好みに合ったリースリングを見つけてみてください。

§4.産地別おすすめリースリング5選

リースリングは、その産地や造り手によって驚くほど多様な表情を見せる白ワインです。ここでは、リースリングの魅力を存分に楽しめる、筆者が自信を持っておすすめする5つの銘柄を厳選しました。辛口から果実味豊かなスタイルまで、初心者の方にもわかりやすく、その特徴とおすすめのペアリングを紹介していきます。

トリンバック リースリング
(フランス アルザス)

アルザス地方を代表する名門「トリンバック」。その歴史は1626年に遡り、辛口で洗練されたリースリングの代名詞とも言えるワイナリーです。

特徴

スタイル:
シャープでドライ、柑橘系の香りとミネラル感のバランスが美しい。

味わい:
グレープフルーツ、白桃、リンゴ、ほのかに白い花のニュアンス。

熟成:
若いうちから楽しめるが、熟成によりナッツやハチミツの風味が現れる。

ペアリングのおすすめ

牡蠣やホタテのカルパッチョ天ぷら白身魚のグリルなどのシーフード料理に最適です。



マルセル ダイス リースリング
(フランス アルザス)

ビオディナミ農法のパイオニア的存在であるマルセル・ダイス。自然の力を最大限に活かし、テロワールの個性を表現することで知られています。

特徴

スタイル:
芳醇でリッチ、アロマティックなスタイル。

味わい:
洋梨、熟したリンゴ、スパイス、フローラルな香りが層を成す。

醸造:
ビオディナミ農法(自然のリズムを重視した栽培方法)を採用。

ペアリングのおすすめ

鴨肉のローストフォアグラクリームソースのパスタなど、少しリッチな料理と好相性。



ゲオルグ ブロイヤー ラウエンタール リースリング
(ドイツ ラインガウ)

ドイツ・ラインガウの名門ワイナリーであるゲオルグ・ブロイヤーは、「テロワールの表現力」を大切にする生産者です。ラウエンタールは彼らの象徴的な畑の一つであり、高いミネラル感と酸味が特徴です。

特徴

スタイル:
辛口でエレガント、シャープな酸とミネラル感。

味わい:
青リンゴ、シトラス、白桃、火打石のようなミネラル感。

熟成:
長期熟成型で、5年以上で蜂蜜やナッツのニュアンスが出現。

ペアリングのおすすめ

和食(特に刺身や寿司)天ぷらローストポークなど、繊細な料理に。



ショウ アンド スミス リースリング アデレード ヒルズ
(オーストラリア 南オーストラリア州)

オーストラリア・アデレードヒルズで、冷涼な気候を生かしたフレッシュなワインを手掛ける生産者です。果実味と酸味のバランスが素晴らしい、デイリーでも楽しみやすいリースリングです。

特徴

スタイル:
爽やかでフルーティー、ピュアな果実味が前面に。

味わい:
ライム、レモン、グリーンアップルの清涼感ある風味。

醸造:
ステンレスタンク発酵で、果実の純粋な味わいを引き出す。

ペアリングのおすすめ

シーフードサラダエビのカルパッチョアジアンフード(タイ料理や生春巻き)



フェルトン ロード バノックバーン リースリング
(ニュージーランド セントラル オタゴ)

ニュージーランドの南島、セントラルオタゴを代表する生産者。ビオディナミ農法を取り入れ、自然な味わいと力強いミネラル感を両立させています。

特徴

スタイル:
フレッシュでフルーティー、酸味と果実味のバランスが秀逸。

味わい:
洋梨、ライム、リンゴ、わずかにトロピカルフルーツのニュアンス。

醸造:
ビオディナミ農法とステンレスタンク発酵の組み合わせ。

ペアリングのおすすめ

スパイシーなアジアンフード(特にタイ料理やインド料理)フォアグラ鴨肉のロースト



この5本は、リースリングの多彩な表情を存分に楽しめる代表的なワインです。それぞれの産地や造り手の個性が反映されており、「どんな料理に合わせるか」「どんなシーンで楽しむか」によって、最適な1本が見つかるはずです。

ワインの世界への第一歩として、これらのリースリングをぜひお試しください。

§5. まとめ

リースリングは、世界的に高く評価される白ワイン用ブドウ品種で、その最大の特徴は 高い酸味フルーティーでエレガントな香り にあります。辛口から極甘口まで幅広いスタイルを持ち、シンプルなデイリーワインから熟成を重ねた複雑な極上ワインまで、さまざまな表情を見せます。

酸の高さ はワインの骨格を形成し、長期熟成を可能にします。熟成が進むと、蜂蜜やナッツ、ペトロール香などの複雑なアロマが生まれるのもリースリングならではの魅力です。

リースリングの魅力は 産地ごとの個性 にも現れます。ドイツ・ラインガウやモーゼルでは、繊細でミネラル豊かなスタイル、フランス・アルザスでは、より凝縮感とボディのある辛口、オーストリアやニュージーランドでは、フレッシュな果実味と酸味のバランスが特徴的です。

栽培面では冷涼気候が理想ですが、病害虫に弱く育てるのが難しい品種です。そのため、生産者の技術や畑の個性(テロワール)が強くワインに反映されます。

リースリングの楽しみ方も多彩です。適温は、辛口は8〜10℃、甘口は10〜12℃、貴腐ワインは12〜14℃程度、グラス選びは小ぶりのチューリップ型グラスが香りを最大限に引き出ます。また料理との相性ではシーフード、和食(寿司、天ぷら)、アジアンフードなど幅広くマッチします。

リースリングは 伝統と革新 を象徴する品種でもあり、クラシックなドイツやアルザスのワインから、自然派の挑戦的なワインまで、その多様性は計り知れません。その豊かな表情を、ぜひ実際に味わってみてください。

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